娘が生まれたのは、1キロを少し超えたくらいの小さな体だった。最初の2ヶ月はNICU(新生児集中治療室)での日々で、退院してからもしばらくは週に一度、服を着込ませた娘を抱えてソウルの病院まで車を走らせた。あの頃の疲労と、それでも少しずつ増えていく娘の体重を確認するたびに感じた安堵は、今でもはっきり覚えている。
そんな経緯があって、韓国 乳幼児健診(韓国語で영유아건강검진(ヨンユア・ゴンガン・ゴムジン)— 乳幼児健康診断)の最初の2回は、あえて見送ることにした。未熟児として生まれた我が子のNICU体験でも書いたが、担当のコーディネーターから「今の状態で国の基準に通すと、数値はほぼ確実に正常範囲に入らない。今は追いかけている最中だから、焦らないで」と言われていたからだ。それを聞いた時、少しだけ肩の荷が下りた気がした。でも同時に、ではいつから受ければいいのか、という疑問も頭に残った。
韓国の乳幼児健診は生後14日から71ヶ月まで、計8回が無料で受けられる国の制度。ただし各回に「受診有効期間」が設けられており、その期間を過ぎると費用が全額自己負担になる。未熟児の場合はNICUコーディネーターや主治医と相談しながら受診タイミングを慎重に決めることが大切。予約はアプリ「똑닥」が主流で、年間1万ウォンの有料会員制。問診票もアプリ内で事前に記入できる。
最初の2回を見送った理由と、3回目から受けることにした経緯
国が実施する乳幼児健診のスケジュールは、生後14日、4ヶ月、9ヶ月、18ヶ月、30ヶ月、42ヶ月、54ヶ月、66ヶ月の計8回。一般健診に加え、18ヶ月から54ヶ月の間には口腔(こうくう)検診も含まれる。費用は국민건강보험(国民健康保険)公団が指定する受診期間内であれば全額無料だが、期間を過ぎると費用が全額自己負担になる点には要注意だ。これを知らずに後回しにしてしまうと、思わぬ出費につながる。

娘は1キロで生まれ、10ヶ月の時点でようやく7キロを超えたところだった。その数字を見て、3回目の健診(生後9〜12ヶ月が対象)を受けるタイミングが来たと判断した。もう一つの理由は現実的なものだ。コーディネーターが言っていた。「어린이집(オリニジプ)— 保育園に入園する際、施設によっては健診記録の提出を求めるところがある」と。健診結果が必要となる韓国の保育施設入園に向けて、早めに記録を手元に置いておくことにした。
韓国の小児科予約アプリ「똑닥」の使い方
まず実感したのは、小児科の予約がとにかく取りにくいということ。うちの地域は若いカップルが多く、子どもの数に対して小児科の数が明らかに足りていない。近くのクリニックを当たると最短でも1ヶ月後。少し足を伸ばして探したところ、数日以内に予約できる病院を見つけた。それが웰봄BF소아청소년과(ウェルボムBF小児青少年科)だった。

予約に使ったのが똑닥というアプリだ。韓国の子育て世帯にはほぼ必須ツールと言っていい。以前、別の病院に電話で予約を問い合わせた時、返ってきた答えが「똑닥でお願いします」だった。電話予約を受けているクリニックが今でもあるのかどうか、正直よくわからない。
利用するには年間1万ウォンの有料会員登録が必要だ。ただし解約時は利用日数分だけ差し引いた残額が返金される仕組みなので、短期滞在の場合でも損をすることはない。アプリを開くと周辺の病院一覧が表示される。病院名を選んで「영유아건강검진(ヨンユア・ゴンガン・ゴムジン)— 乳幼児健康診断」を選択し、空き時間を確認して予約するだけ。流れ自体はシンプルだ。
未熟児として生まれたお子さんの健診を受診する際、医療費減免制度に申請済みであるかを事前に確認しておくと、毎回の診療時に正しい自己負担率が適用されることを保証できます。

ただし一点、外国人にとっての壁がある。登録時の本人確認(2024年9月から義務化)は韓国の携帯電話番号による認証を使う。通信会社に登録している英文名と외국인등록증(オェグギン・ドゥンノクジュン)— 外国人登録証に記載された英文名が一字一句、スペースの有無まで一致していないと認証エラーになる。もし登録でつまずいた場合は先にキャリアのカスタマーセンターで確認を取るのが近道だ。
受診前の問診票と発達スクリーニング検査
똑닥の予約画面では、問診票と발달선별검사지(パルタル・ソンビョル・ゴムサジ)— 発達スクリーニング検査用紙をアプリ上で事前に入力できる。受診前日にはリマインダー通知も届いた。

この問診票、韓国語に慣れていないと手強い。医療用語が並んでいて、子育ての語彙とはまた別の難しさがある。時間に余裕を持って、事前にじっくり取り組むことをおすすめしたい。韓国で赤ちゃんを産む際の支援制度を調べていた時にも感じたが、韓国の公的サービスはきめ細かい半面、手続きが多い。でも一度やってしまえば、あとは楽になる。

国民健康保険公団の公式サイト(nhis.or.kr)では、生年月日で受診対象時期の照会や問診票の作成が可能だ。健診結果の履歴確認もここからできる。健診表を紛失した場合も、まずここに問い合わせるといい( 電話:1577-1000)。

📍 웰봄BF소아청소년과
住所:京畿道華城市(詳細はNaver/Googleマップでご確認ください)
実際の健診内容と医師からのアドバイス
待合室は広くて清潔だった。予約をしてあったので、ほとんど待たずに案内してもらえた。

健診では身体測定(身長・体重・頭囲)と発達評価が行われた。娘の体重はその時点で7キロを超えたところ。医師から「正常範囲の中では一番小さいグループに入りますが、範囲には入っています」と言われた。その一言が、思っていた以上に嬉しかった。
具体的なアドバイスも2つもらった。一つは、離乳食を1日2回から3回に増やすこと。もう一つは、歯磨きを始めること。下の歯が2本生えていて、笑うとそれがちらっと見えてかわいいのだが、もう歯ブラシが必要になる年齢なのだと実感した。小さいことのようで、娘が確かに成長しているという証拠だった。

韓国の乳幼児健診には、18ヶ月・30ヶ月・42ヶ月・54ヶ月の4回、口腔検診も含まれている。歯科専門クリニックで実施されるため、電話かアプリで別途予約が必要だ。国民健康保険公団のサイトで指定歯科医院を検索できる。
未熟児として生まれた子を持つ親の立場から正直に言うと、この健診は「合格か不合格か」を判定される場ではなかった。娘の今の状態を整理して、次に何をすればいいかを教えてもらえる場所だった。それが一番の収穫だったと思っている。韓国で妊娠・出産時に受けられるサポートと合わせて、この健診制度も早めに把握しておくと心強い。
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。똑닥のアプリ機能や健診制度の詳細は変更される場合があります。最新情報は국민건강보험공단(国民健康保険公団)公式サイトでご確認ください。
よくある質問 (FAQ)
未熟児の場合、修正月齢で健診時期を計算すべきですか?
韓国の乳幼児健診の受診期間は出生日(実際の誕生日)を基準に計算されるため、修正月齢は考慮されません。ただし未熟児の場合、国の基準値に体重や発達指標が届かないことがあるため、NICUコーディネーターや主治医と相談のうえ、最適な受診タイミングを個別に判断することをおすすめします。
건강검진표(健診表)を紛失した場合はどうすればいいですか?
国民健康保険公団の公式サイト(nhis.or.kr)にログインし、生年月日で照会すれば電子版の健診表を再取得できます。サイト操作が難しい場合は、公団コールセンター(1577-1000)に電話すれば再発行の対応をしてもらえます。
똑닥アプリで予約できない場合、他の方法はありますか?
外国人登録証と通信会社の登録名が一致しないと認証エラーになるため、まずキャリアのカスタマーセンターで英文名の表記を確認してください。それでも解決しない場合は、病院に直接電話して予約を試みるか、別の小児科を探す方法があります。予約に関する疑問はJustAskJinにも相談できます。
韓国の乳幼児健診は外国人の子どもでも無料で受けられますか?
外国人登録証を持ち、国民健康保険に加入している家庭のお子さんであれば、内国人と同様に韓国 乳幼児健診を無料で受けることができます。ただし各回に設定された受診有効期間内に受診することが条件で、期間を過ぎると全額自己負担になります。
乳幼児健診の口腔検診は一般の小児科で受けられますか?
口腔検診は国民健康保険公団が指定した歯科医院でのみ実施されており、一般の小児科では受けられません。受診可能な歯科医院は公団の公式サイト(nhis.or.kr)で検索できます。電話またはアプリで別途予約が必要です。








