「それ、冷蔵庫のアワビ、結局どうするの?」——妻にそう言われた朝のことを、今でも鮮明に覚えている。マートのセールで勢いよく買ったはいいものの、日々の忙しさにまぎれて一週間が過ぎていた。「今日、わかめスープ作るよ」——そう答えたのが、初めてアワビでこのスープに挑んだ瞬間だった。
📌 Quick Summary
わかめスープは、韓国で出産後の女性に振る舞われ、その後は毎年の誕生日にも食べ続けられる、一生ものの習慣。この記事では、その文化的背景と、自宅で作れるアワビ入りわかめスープのレシピ——アワビの下ごしらえ、戻し汁を活かす裏技、韓国での食材の買い方——をまとめています。
韓国でわかめスープ 韓国 誕生日に必ず食べる理由
韓国では、出産後の母親は必ずわかめスープを口にする。そしてその子どもは、毎年の誕生日に同じスープを食べる——一生涯、繰り返し。日本ではほとんど知られていないけれど、韓国人にとっては「当たり前」の話だ。わかめスープの歴史を調べると、その慣習は何世代も前に遡ることができる。でも、歴史の話よりも、誰かの誕生日の食卓で手渡された一杯のスープを見れば、その意味は自然と伝わってくる。
わかめスープにはいくつかのバリエーションがある。一番よく見かけるのは牛肉入り、沿岸部では貝を使うこともある。わかめスープ 種類 韓国という観点でいえば、アワビ入りはその中でも「ちょっと特別な日」のバージョンだ。他の食材より値が張る分、誕生日や特別な機会に選ばれることが多い。妻の妊娠中も、娘が2025年7月に生まれた後の回復期も、うちの鍋には毎晩のようにわかめスープが煮えていた。その頃は牛肉バージョンばかりで、アワビには手を出せていなかった。韓国で赤ちゃんを産む経験についてはこちらの記事に詳しく書いているので、気になる方はぜひ。
アワビ 下処理 韓国——思ったより全然難しくない
正直に言うと、アワビの下ごしらえは「なんとなく難しそう」という印象だけが先行していた。実際にやってみるまでは。
まず、アワビは殻と身が張り付いている。道具は何も要らない——スプーンを殻と身の間に差し込んで、てこの原理で押し出すだけ。やってみると、身がするりと外れる。拍子抜けするくらい簡単だった。

身を取り出したら、内臓が付いている。レストランで食べたときに内臓ごと調理したバージョンを思い出したけれど、家庭料理としては「きれいに作りたい」という気持ちが勝った。正直、最初は使うべきかどうか迷った——でも、スープのシンプルさを大事にしたかったので、手か包丁で取り除くことにした。次に、アワビの端に口の部分がある。触ってみるとはっきりわかる硬い箇所で、ここは包丁で切り落とす。あとは食べやすいサイズに切れば、アワビの準備はおしまい。

わかめの戻し汁を捨てないで——海の深みが出る裏技
アワビの準備と並行して、わかめを水に浸けておく。最低30分は必要だ。ここで一つ、やってみて気づいた裏技がある。

💡 Pro Tip
わかめの戻し汁を捨てずに、そのままスープに加えてみて。劇的に変わるわけではないけれど、スープ全体の底に、少しだけ海の奥行きが生まれる。うちの食卓でも、なぜかわからないけど「いつもより深い味がする」と言われることがある、その正体はたぶんこれ。
戻している間に、ハサミでわかめを食べやすい大きさに切っておくと後が楽になる。大きなまま鍋に入れると扱いにくいので、水の中でざくざく切ってしまうのが一番手軽だ。
作り方——火と時間に任せるだけ
にんにくを薄切りにして、準備を整えたら鍋の出番だ。
鍋にごま油を多めに引き、アワビと水気を切ったわかめを一緒に炒める。ここが一番大事なポイントで、香ばしい匂いが立ち上がるまでしっかり炒めること。液体を入れる前のこの工程が、スープの旨味の土台を作っている。

いい匂いがしてきたら、戻し汁ごと水を注ぐ。にんにく、調味料(ダシダや韓国マートで手に入る「1分リン」のような顆粒だしでも)、そして冷蔵庫に余っていたきのこも入れた。きのこは完全に気まぐれだったけれど、入れると確かにコクが増す気がする。

最後に醤油で塩加減を整えたら、あとは煮込むだけ。ごま油は最初に使っているので、仕上げに足す必要はない。水が足りなければ少し加えて、蓋をしてしばらく待つ。長く煮れば煮るほど味が深くなる——これは本当にそう思う。

生アワビ 韓国 購入方法——マートか市場か
乾燥わかめはどのマートでも手に入る。乾燥食品コーナーに行けばすぐ見つかる。値段も安く、少量でも戻すとかなりの量になる。
生アワビは少し話が違う。大型マートにも置いてあるけれど、パック詰めのものは鮮度にムラがある印象だ。できれば在来市場の鮮魚売り場で水槽から選ぶほうが確実。今回私が使ったのはマートのセール品だったけれど、それがこのスープを作るきっかけになった。鮮度が一番のものを選ぶ余裕があれば、市場に足を運ぶ価値はある。韓国国内であれば、他の国よりずっと手ごろな価格でアワビを手に入れられる。
もし生アワビが手に入らない日は、マートで売っているインスタントのアワビわかめスープパックという手もある。

韓国語のパッケージで「1分」と書いてある即席タイプで、出汁の土台として使える。完全な代替品ではないけれど、初めて試す人への入口としては悪くない選択だ。離乳食用の食材探しと同じで——韓国の精肉店でのやりくりを書いた記事でも触れたけれど——「まず一軒目で見つからなくても諦めない」が正解だと思う。
よくある質問 (FAQ)
韓国では出産後や誕生日になぜわかめスープを食べるのですか?
韓国では、출산 후(産後)の母親に必ずわかめスープが振る舞われる習慣があります。そしてその子どもは、毎年の誕生日に同じスープを食べることで、生まれた日への感謝を表し続けます。一つの料理が出産から一生にわたって繰り返されるという、韓国ならではの文化的な慣習です。
アワビの下ごしらえは難しいですか?
見た目より全然簡単です。スプーン一本でてこの原理を使えば、殻から身を外すのに数十秒もかかりません。内臓と硬い口の部分を取り除いて、食べやすく切るだけ。産後に食べるわかめスープに使うアワビの下処理は、一度やれば次からは迷わない作業です。
生アワビと乾燥アワビ、どちらを使えばいいですか?
家庭でのわかめスープには生アワビ(または鮮魚カウンターで売っている下処理済みのもの)がおすすめです。乾燥アワビは一日以上水で戻す必要があり、より本格的な調理向き。手軽に作りたい場合は、生か冷凍のアワビを選ぶと工程がシンプルになります。
韓国でアワビとわかめはどこで買えますか?
乾燥わかめはどのマートでも購入できます。生アワビは在来市場の鮮魚売り場が鮮度の面で安心です。大型マートのパック詰めより、水槽から取り出すタイプのほうが状態が良いことが多い。韓国グローサリーの配送アプリでも、乾燥わかめや冷凍アワビを注文できます。








